一般社団法人
アクション・フォー・コリア・ユナイテッド

一般社団法人
アクション・フォー・コリア・ユナイテッド

【記事紹介】2023 ONE KOREA モンゴリア国際フォーラムを開催しました

2023/07/10

 韓国のウェブサイト「コリアンドリーム」より、2023年6月23日にモンゴルで開催された「2023ONE KOREAモンゴリア国際フォーラム」に関する記事を翻訳してお伝えします。(太字は編集部でつけました)

元記事:https://www.kdtimes.kr/news/view.php?no=1415

6月23日、モンゴル・トゥーシンホテルで韓米中ロモなど専門家が出席
主題「北東アジアの平和発展と朝鮮半島の統一」で2日間熱い議論
フォーラム前日の韓国僑民招請「コリアンドリーム」 講演会には80人余り参加し盛況



 2023モンゴリア・ワンコリア国際フォーラムが、「北東アジア平和発展と朝鮮半島統一」というテーマで、6月23日、モンゴル・ウランバートルのベストウェスタン・プレミア・トゥーシンホテルで開催された。今回のフォーラムには、韓国から李明洙(イ・ミョンス)国会議員をはじめとする専門家及び学者、市民社会指導者、青年大学生代表など30人余りの代表団が参加した。

 フォーラムの公式プログラムが始まる1日前の22日には、モンゴル駐在韓国僑民招請コリアンドリーム講演会が、トゥーシンホテルで統一を実践する人たち(AKU)とモンゴル朝鮮半島統一フォーラムの共同主催で開かれた。同講演会には、李明洙国会議員、モンゴル民主平和統一諮問委員会会長団、モンゴル韓人会長団、モンゴル国立法科大学及びウランバートル大学など、80人余りが参加して盛況を博した。

 特別講演で徐仁澤(ソ・インテク)統一を実践する人たち共同常任議長は、朝鮮半島統一のためのコリアンドリームのビジョンを力説し、参加者の大きな共感を得た。特に講演会を共同主催したモンゴル朝鮮半島統一フォーラムのラ・グバ会長は、朝鮮半島の統一運動に使ってほしいと伝えながら、所定の基金を統一を実践する人たちに寄付した。

 23日に開かれたフォーラムの本行事には、国際的に著名な30人余りの専門家が参加し、開会式と分科会議(セッション)が行われた。フォーラムのセッションを通じて、様々な国籍の専門家が、朝鮮半島の統一と北東アジアの平和及び繁栄に関するテーマで見解を明らかにした。ほとんどの専門家は朝鮮半島の統一を応援し、北東アジア及び世界平和に対する熱望を表明した。ただし、このような理想を達成する上で追求すべき理念的方向と方法論は、各自それぞれの立場で提示された。



 中国とロシアから参加した専門家たちも、北朝鮮の核問題の危険性を認識しており、世界平和を実現するためには、この問題が平和裡に解決されることを促すと同時に、国際的な協力もまた重要であることを強調した。各国の参加者たちは、このようなフォーラムも重要だが、実質的な行動が求められるプロジェクトを実行することを強調した。

 また朝鮮半島統一のための市民社会の活動、特に青年世代の参加を促し、北東アジア地域の青年たちの連帯と協力のための活動を求めた。フォーラムで議論されたいくつかの問題に関する専門家の見解は、西側の専門家と、ロシア及び中国から来た専門家の間で明確に分かれた部分もあった。

 西欧自由民主主義の価値を支持する参加者たちは、朝鮮半島の統一と北東アジアの平和実現において、価値問題に対する重要性を強調した。開会式で李明洙(イ・ミョンス)国民の力国会議員は、統一は生存の問題であり、政府の力だけでは足りない、国民が一緒にしなければならないと強調した。そして、朝鮮半島問題は世界の問題であることを指摘し、力に基づいた統一を強調した。

問題認識に同意も、国籍に応じて解決策が異なり、ビジョン共有の必要性を提起
朝鮮半島統一の実現には、ヒョンジン・プレストン・ムンGPF理事長のコリアンドリームが解決策であることを確認



 徐仁澤(ソ・インテク)統一を実践する人たち共同常任議長は、人類の歴史はビジョンを中心に動いて来たとして、ビジョンの重要性を強調した。さらに弘益人間のビジョンは、韓国人だけのためのビジョンを超えて世界のためのビジョンであることを強調し、分断80周年となる2025年まで韓半島統一のために皆が努力しなければならないと強調した。

 デビッド・マックスウェル氏(米国、グローバル・ピース・ファウンデーション専任研究員)は、朝鮮半島統一において自由と人権、民主主義、法治などを強調した。リュ・ジェプン氏(米国、ワンコリア・ファウンデーション理事長)は、朝鮮半島の問題解決におけるモンゴルの役割を強調し、モンゴルが中立的な立場を堅持するのではなく、自由民主主義の価値を拡散するにおいて重要な役割を果たさなければならないと強調した。

 一方、中国とロシアの専門家たちは、価値問題ではなく、経済的協力や観光などを通じた交流と協力など、より簡単な方法での問題解決を強調した。デニン・ワン氏(中国、察哈爾(チャハル)研究所研究員)は、このようなフォーラムに北朝鮮代表団を招請することを願うと強調し、朝鮮半島という特定地域に限定するのではなく、北東アジア地域全体を対象に懸案問題を解決することを主張した。

 ハオ・ス氏(中国、外交学院外交学科碩座教授)は、北東アジア地域国家は伝統的に儒教文明の一員であったことを強調し、この共通点に基づいて地域国家が協力して問題を解決することを希望すると主張した。レオニード・ペトロフ氏(ロシア、オーストラリア・アジア太平洋大学教授)はまた、韓国の太陽政策は成功したと評価しながら、簡単にできるところから始めなければならないと強調した。

 ただ、観光などが経済を活性化させ、境界線を越える肯定的な役割を果たすこともあるが、北朝鮮のような国は自分たちの好みに合う人たちだけを受け入れるため、限界も明らかにあると語った。



 午後の最後のセッションには、韓国、モンゴル、米国など各国から来た青年参加者が参加したモンゴリア青年リーダーシップフォーラムが行われた。フォーラムは「道徳的で革新的な起業家精神」というテーマで行われたが、モンゴルの大学生100人余りもオブザーバーとして参加した。

 青年フォーラムでは、特に青年たちの人類社会に対する奉仕マインド向上のための社会的起業家精神が強調され、その延長線上で世界平和奉仕団(Global Peace Corps)に対する提案も行われた。その一方、別のプログラムでは、フォーラムに参加した専門家と青年大学生が、気候変動に対する対策としての植樹と水やり行事を行った。

 モンゴリア・ワンコリア国際フォーラムの各セッションの論点を要約してみると、各国から来た専門家たちの見解は、韓国の保守と進歩陣営の論理の違いとして整理できる。韓国の保守陣営は、北朝鮮問題解決のために自由と人権、民主主義の価値の拡散を主張し、これを実現するための政策的努力を志向する反面、韓国の進歩陣営は、金大中元大統領が提示した太陽政策の基調を実現するための交流と協力を強調する傾向がある。

 結論として、世界人類を妨げている問題に対する認識自体は類似しているが、その解決のための方法論は明らかに異なっている。つまり、フォーラムに参加する専門家の間には、人類の普遍的価値に対する観点の違いが明確にあり、これを実現する方法論もそれぞれ違うということだ。

 これは北朝鮮問題の解決と朝鮮半島の統一、北東アジア及び世界平和などの核心的目標を達成する上でも、異なる経路とロードマップを提示する原因となる。結局、最終目的、つまりビジョンに対する合意が先になされなければならないことを示した。これは朝鮮半島の統一と北東アジアの平和繁栄の実現においてビジョンの提示が優先事項であり、手続きと過程、すなわち方法論は後の問題であることを再び覚醒させるフォーラムになったと見ることができる。

 朝鮮半島の統一実現で、ヒョンジン・プレストン・ムン理事長が主張するコリアンドリームのビジョンが、このような課題に対する答えになることは明らかだった。モンゴリア・ワンコリア国際フォーラムは、2018年にモンゴル・ウランバートルで初めて開催され、その後、2021年と2022年にも続けて行われた。特に今年は専門家及び学者の参加が多く、参加規模が大きく拡大したのが特徴であった。

 モンゴルは、地政学的性質により、アメリカ、中国、ロシア、日本、北朝鮮など、朝鮮半島周辺の主要利害国家と友好的な関係を築いており、朝鮮半島の問題解決に肯定的な役割を果たすものと期待される。このような理由で、モンゴリア・ワンコリア国際フォーラムには、中国とロシアの学者たちも参加している。

 本行事は、公式のフォーラムだけでなく、非公開の討論と小規模のミーティングを通じて、各国から来た学者や専門家たちが朝鮮半島問題に対する異見を絞り込み、肯定的な方向にコンセンサスを形成していき、これを各国社会に広める上で有用なプラットフォームとなっている。